関東を直撃した台風15号が去った9月11日、奥日光の「小田代原(おだしろがはら)」に秋を探しに行ってきました。
今回の主な目的は、小田代原の「草紅葉」の進み具合を確認することです。
遅い時間の出発だったので赤沼の駐車場に着いたのは11時近くでした。
まずはトイレに入り用足しをして撮影の準備、出発前に情報センターにより花の開花状況や熊の情報を収集して11時ころ小田代原に向かいました。
途中途中で写真を撮りながらなので、小田代原に着いたのは12時半頃でした。
まだ暑いですが小田代原はすでに秋が始まり、草の紅葉が始まり秋を感じさせてくれました。
<戦場ヶ原・小田代原MAP>
今回歩いたコースは、上記MAPの黒い線でなぞったハイキングコースです。
赤沼駐車場をスタートし、「赤沼茶屋」前のハイキングコース入口を入り、「赤沼分岐」~「湯川赤沼橋」を渡り小田代原歩道(ハイキングコース)をひたすら小田代原展望台へと向け歩きました。
今日の男体山。山頂に雲がかかっています。
大型用駐車場には、県内外からの大型観光バスが停まっています。
小学生の遠足でしょうか。
戦場ヶ原を訪れるたびにたくさんの小学生に出会います。
小学生たちは「こんにちは」と、よく挨拶をしてくれますね。
大人たちは見習はないといけないですよね。
赤沼駐車場への入口
「小田代原」へ向けてスタート
ハイキングコース沿いに流れるせせらぎ。
湯滝・戦場ヶ原方面への分岐点。
今回は「小田代原」を目指すのでここを直進します。
釣り人もたくさん訪れ湯川に入り釣り糸を垂れています。
この道を真っすぐに行くと「龍頭の滝」に出ます。
「小田代原」が目的地ですので、ここを右に行きます。
小田代原が目的地ですので、この橋「湯川赤沼橋」を渡って進みます。
静寂な流れの湯川。この下流に「石楠花橋」がありさらに「龍頭の滝」へ地流れ、さらに「中禅寺湖」へと流れこんでいきます。
私の好きな光景「倒木と苔」。
このような光景に出会うと胸が”ワクワク”してきてカメラを向けずにはいられません。
朽ち果てた木をびっしりと覆う苔。「生と死」を感じる瞬間。
1つの生命が終わりをつげ、そこに飛んできた植物の種や胞子が根付き新たな生命が生まれ、新しい森を形成してゆく、大自然の力強さパワーを感じます。
ジブリの世界。宮崎駿監督の「もののけ姫」の1シーンを思い出させます。森の妖精たちがたくさん飛び出してきそうです。
道標もしっかりと整備されていて安心して歩けます。
座標標識
森の妖精さん出ておいで。
いましたチョウチョさん。
葉っぱに隠れるようにして。
ヒョウモンそれともタデハ!?
ありました秋の気配。
楓の一部が秋色に染まっています。
戦場ヶ原の展望台
ここの展望台から見える戦場ヶ原の景色
鹿の食害から植物を守るための柵が設置されています。
ここを入ると、そこは小田代原です。
上の写真の分岐を、小田代原に向けて歩き出すと、左側の倒木に翅を休めている真っ黒なチョウが目に飛び込んできました。
すぐそばによっても逃げて飛び去ることもなく、ジ~としてピクリとも動きません、どうぞ撮ってくださいとばかりにポーズをとって堂々としていました。
ジャノメチョウの1種かなと思ったのですが、家に帰り調べてみると、やはりジャノメチョウ亜科の「クロヒカゲ」でした。
街中ではあまり見られません。
私は初めて(!?)見たような気がします。
小田代原遊歩道出口(入口)まであと数十メートル。
右側は小田代原です。
森の中のコースを抜け、低公害車バスが運行する道路に出ました。
道端で花の写真を撮っていると、ちょうど赤沼駐車場を出発した低公害車バス「わたすげ号」がやってきました。
バスは私の横を通り過ぎると突然停車しました。停まったままなかなか動きださないので私が乗るものと思って待っているのかなと思いましたが、そのまま花の写真を撮り続けていると男性2人が降りてきました。
小田代原のバス停(展望台)は、このカーブを曲がった先約100m~200mのところなので、こんなところで降りる人はいないので「え~?」と不思議に思いました。
そしてこの2人は、小田代原歩道入口(上の写真の場所)を戦場ヶ原方面へと戻っていきました。
ほとんど見かけないパターンーです。
「ツリフネソウ」が咲いていました。
紅葉が始まっています。
小田代原です。
すでに秋が始まっています。
「ホザキシモツケ」が一面に広がっています。
同じ標高、同じ場所にある戦場ヶ原はすでに終わっていましたが、隣接する小田代原では、まだたくさん花を咲かせていました。
写真仲間では有名な小田代原の「貴婦人」です。
小田代原のバス停手前の道路沿いから撮影しました。
小田代原のバス停。
手前はトイレです。
赤沼の駐車場を出ると、戦場ヶ原・小田代原一帯ではここにしかありません、自然保護の観点から他の場所にはないので、ハイキングを楽しまれる方は十分にご注意を。
出発前に赤沼で必ず用足しをされることが望ましいでしょう。
小田代原の展望台です。
展望台の正面には「貴婦人(シラカバ)」の姿が。
「草紅葉」がピークに達すると、小田代原一帯が真赤に染まるそうです。
私はまだそのピークの時期に訪れたことがないので、今年はそのピークの時期にこれたらいいかなと思っています。
こちらはアブでしょうか。
地元日光(?)の中学生でしょうか、湯滝方面から歩いてきました。
残念ながら今年の台風15号では、「幻の湖」は出現しませんでした。
全国各地に大雨による被害をもたらした昨年の台風24号は、7年ぶりに「小田代原」に幻の湖を出現させたのですが、今年の台風15号は幻の湖を出現させるほどの大雨にはならなかったですね。
台風15号により甚大な被害を受けた千葉県南房総市の皆様が1日も早く元の生活に戻れるよう願っています。
真っ黒な雲が押し寄せ”ゴロゴロ”と雷鳴が響き始めました。
この先湯の湖方面へ向かい、戦場ヶ原を経由し赤沼に戻るつもりでいましたが、ここから先へ進むことは非常に危険と判断、赤沼の駐車場に戻ることを決断し、小田代原のバス停に行きバスの時刻を確認すると12時57分発の赤沼行きのバス(下の写真)が行ったばっかりでした。
次のバスの時刻はと確認すると14時45分(だったかな)とまだ2時間近くある。
ハイカーや中学生のグループがたくさんいるので乗り切れないと思い、30分~40分ほどで赤沼の駐車場についてしまう、それまでに雨が降らないでくれ(大した雨にならない)と甘い判断をし、ご夫婦らしき2人連れにつづき赤沼の駐車場に向けて歩を進めてしまいました。
それでも悩みました。
ここでバスを待つか、待たずに歩いて行ってしまうか。
雨が降る前に着いてしまう(めちゃくちゃ甘~い。すでに頭上で雷鳴が響いているぞ)
待っている間に雷鳴もおさまり晴れ上がるかもしれないのに。
そしてこの決断がのちに襲いかかってくる恐怖の序章となりました。
歩き始めて200m~300mほど、小田代原遊歩道に入ったところで雨が“ポツリ“と落ち始め、慌ててバッグを下ろしカメラをしまい始めた瞬間に、滝のように雨が落ちってきて、一瞬にして全身ビショ濡れ、ミラーレス一眼のオリンパスOMD-EM5は難を逃れたが、サブカメラとして持っていったニコンのCOOLPIX P900はしまうところ(バッグ)がなく、アッという間に雨を被ってしまい、慌てって首に巻いていたタオルをかけそれ以上濡れるのを防ぎました。
バッグにしまっていた雨衣を出している間にもうびしょ濡れ、それでも着ていないよりは良いので着衣し、赤沼に向けて歩きだしました。
自然の屋根(森の樹々)は、滝のような雨には全く用をなしません。道(ハイキングコース)は一瞬にして川のように流れ、足首にまでわたる流れはトレッキングシューズをびしょ濡れにし、靴の中は“グショグショ“で気持ち悪い。
足元は川、上からは滝のような雨、頭の上ではゴロゴロと雷鳴が響き渡り恐怖との戦いがはじまりました。
逃げ場所、隠れる場所のない広い高原の樹々の中を、ゴロゴロと響き渡る雷の中を、いつ何処に落ちるかもわからない雷の恐怖に震えながら、川のようになった道を急ぎ足で赤沼の駐車場へと向かいました。
胸ポケットにしまったスマホのカメラがいつの間にか作動して、半透明の雨衣を通して歩いているときの様子を撮っていました(動画も)。
無意識のうちに衣類などが触れ起動させていたのでしょうか。
14時10分、やっとの思いで赤沼の駐車場へ着きました。
小田代原のバス停を出発したのが13時20分頃ですから約1時間近くかかってしまいましたね。
これで一安心、恐怖から解放されました。
中禅寺湖へ下りてきました。
この時には雨は小降りとなり雷鳴はなっていませんでしたが、戦場ヶ原・小田代原歩面はこのような状態でした。
今年の夏は不安定な天候が続き、日光霧降高原、陸自総合火力演習など写真撮影に出かけるたびにこのような雷雨や豪雨に見舞われています。
そのようなわけで、今年の夏はあまり出かけることもできず、花の写真もほとんどとることができずに消化不良の状態です。