2022年10月5日、磐梯吾妻スカイラインの紅葉がどの程度進んでいるのか確認のため、現地偵察(ロケハン)に行ってきました。
数年前に写真仲間でもある友人に誘われて、福島市の花見山公園に花の写真を撮りに行った時、そこから眺望する吾妻連邦(吾妻山、吾妻小富士)の美しい姿に魅了され、いつか行ってみたいと思っていた磐梯吾妻スカイライン、ネットで調べると10月上旬ころから紅葉がはじまるとの情報に、10月5日と6日に休みを入れ行ってきました。
この数日前に、一緒に仕事をしている若い娘が、会津のお婆ちゃんの家え行ってきたときに通った話をしていたので、紅葉の状態を聞いたら「まだまだだよ」と話していたのと、当日の天気は予報では雨となっていたので、次の週にしようかと考えていましたが、写友と話をすると「山の天気は行ってみないとわからないからな~」と。
その一言で、ダメ元で行くことに。
まだ一度も行ったことがない場所。
道も現地の状況も全くわからない。
今回はロケハン、現地までの道順、所要時間や現地の状況を確認するための現地偵察と位置づけ、早朝5時に自宅を出発、高速を使い約3時間で現地に到着しました。
紅葉の時期は混雑し、朝早い時間から駐車場は満車になり停める場所がなくなってしまうので(奥日光では)、遅くとも8時には着きたいと思い、まだ暗いうちに出発です。
そんな心配をよそに、現地の浄土平駐車場は工事関係者とビジターセンター、レストハウスの関係者の車両、観光客の車両数台が停まっているだけでガラガラ状態でした。
ちょっと拍子抜け~!!
でも、寒~い!!
ここは、もう冬でした。
駐車場の料金所の女性にも「暖かい服装をして登ってくださいね」と助言される。
予報通り天気は悪く、低い雲に覆われ下界(福島市内)を見渡すことはできず、霧雨と強い風が吹き抜け写真撮影には最悪状態でした。
それでも吾妻小富士(あずまこふじ)火口を一周し下山、レストハウスで休憩をしながら食事、そのあと紅葉が見ごろ(浄土平ビジターセンターホームページ))との樋沼へと足を延ばしました。
浄土平は湿原、吾妻小富士は岩肌で広葉樹はないので紅葉は望めないですが、樋沼の紅葉が情報通りに見ごろとなり綺麗でした。
以前はここに不動沢橋が架けられていたようです。
現在は、つばくろ谷の展望台となっています。
初代不動沢橋は、1959年11月の磐梯吾妻スカイライン(福島県道70号福島吾妻裏磐梯線)の供用に伴い、供用が開始されました。
・全長:95.6m
・幅員:5.5m
現在の不動沢橋は、交通量の増加や車両の大型化、高山、火山地帯の厳しい自然環境にさらされコンクリートの凍害によるひび割れや欠損、幅員狭小の為大型観光バスのすれ違いが不可能などの理由から、1996年度より架け替え事業に着手、総工費15億2300万円をかけ2000年4月に供用が開始されたものです
● 全長:170.0m
● 幅員:6.0(11.0)m
今回、紅葉の見ごろには早かったですが、色づき始めていました。
ピークの時期には、谷を色鮮やかに彩り大勢の観光客が訪れ、大変に混雑し磐梯吾妻スカイラインは大渋滞が発生するそうです。
つばくろ谷には、3ヶ所の駐車場がありますが、いずれも数台程度しか止められず、紅葉のピークの時期には大変混雑が予想されます。
上の不動沢橋の写真は、景観ポイントマップの現在地表示の場所から撮りましたが、1枚目の写真のつばくろ谷は一番奥の旧不動沢橋の付け根部分で撮りました。
浄土平まで約1㎞ほど手前、前方にはガスがかかり幻想的な雰囲気を醸し出す吾妻小富士(あずまこふじ)、一切経山(いっさいきょうざん)や浄土平が見え隠れする絶景に、足を止め車外に出てカメラに写し撮りたかったのですが、路肩には御覧のような注意標識がずら~と立ち並び。
そこには、
火山性有毒ガス発生中
ガス注意
車外に出ない
窓を閉めて走行してください
危険 駐停車禁止!
などの、注意を促す文字が立ち並んでいました。
私は、どうしても写真を撮りたくて、ほんの数秒だけとまりましたが、走り出して浄土平の近くまで行くと、急に気分が悪くなりちょっと命の危険を感じました(大げさでなくマジでやばいと)。
浄土平につくと治まりましたが。
浄土平につきました。
実はこの時、この場所を横目に見、うん~と思いながら通過してしまいました。
なぜなら、ナビに設定していた「浄土平ビジターセンター」は別の場所を示し、さらに先に進むよう案内をしていました。
あれ~と思いながらナビの指示に従い進むと、兎平駐車場の前の狭い道へ誘導され数メートル入りとまりました。
その先は、さらに狭く鋭角に曲り下っている。
舗装はされているものの、とても車で入っていける道ではない。
ハイキングコースのような道。
この先に本当にビジターセンターがあるの!?
入ったら最後、側溝などにはまり二度と出てこれない、バックでも戻れないと判断。
そこですぐにバックし通過してしまった浄土平駐車場へと引き返しました。
浄土平駐車場入口の料金所の女性に「浄土平ビジターセンターはどこですか」と場所を尋ねると、駐車場奥の建物を指し「あそこだよ」と教えてくれました。
場所が変わったのか尋ねると、変わっていないとの返答。
そのあと「一切経山に登るの、吾妻小富士に登るの」と聞いてきて、「吾妻小富士だけに登る」と答えると、長袖シャツ1枚だけの服装に心配したのか、「寒いから暖かくしていってくださいね」とアドバイスをしてくれました。
駐車料金500円(周辺環境美化費)を払って入ります。
紅葉の季節、駐車場の混雑が予想されるので早朝5時に家を出発、浄土平駐車場に着いたのは8時過ぎ、高速を使って約3時間ほどの道のり。
平日の早朝、天気予報も雨のためか駐車場はガラガラ、工事関係者の車両と浄土平の関係者の車両があるくらい、あとは数台の観光者の車両があるくらいで駐車場はまばら、駐車場の心配はする必要がなかった。
時間がたつにつれ車の数は増えてきたが、それでも半分にも満たないほど空いていた。
<浄土平ビジターセンター案内より>
所要時間:駐車場脇登山口から約10分程度
火口直径:約500m
火口底までの高低差:約70m
火口壁一周:約1時間
ここが山頂になるのか!?
火口壁で一番高いところ。
ここに登るまでが、岩と滑りやすい砂礫の足元、おまけに霧雨と吹き抜ける強い風に、膝の故障で運動を控え体力の落ちた私には、火口1周で一番きつかった。
私と同じようにこちらに向かっていたご夫婦らしき人も、霧雨と強風、寒さの悪天候に諦めたのか引き返して下りて行きました。
ここで火口壁をほぼ半周した。
左から兎平、樋沼(中央の樹木に囲まれたところ)、磐梯吾妻スカイラインをはさんで浄土平湿原と雲に隠れた東吾妻山(標高:1974m ❓)と思う。
雲の中の磐梯吾妻スカイライン(福島方面)。
天気が良ければ、この下に福島市内を望むことができるのでしょうか。
初めて訪れ、厚い雲に覆われ周囲の景色を見渡すことはできなかったが、晴れていれば周囲には素晴らしい絶景が広がっているものと思う。
磐梯吾妻スカイラインを走行中も、「あ~。晴れていればな」と残念な思いがこみ上げてきた。
浄土平駐車場から磐梯吾妻スカイライン越しに見る吾妻小富士の紅葉が綺麗でした。
吾妻小富士を下山してきて冷えた身体を温めるためレストハウスに入ります。
まだ昼食には早いが、朝ご飯はコッペパンを1個食べただけ、朝飯と昼食を兼ねて内側から身体を温めたいので休憩と食事をとることに。
メニューから、吾妻小富士カレーを注文し食べる。
これで帰宅しようと思いましたが、霧雨は止み風も吹いていないので、当初の目的地「樋沼の紅葉」を撮りに行くことにし、浄土平ビジターセンターで樋沼への道順を教えてもらいました。
くる前に、浄土平ビジターセンターのホームページで調べたところ、樋沼の紅葉が見ごろとの情報があったので、その撮影を第1の目標に訪れました。
なので、このまま帰るには悔いが残るので。
浄土平のホームページ(MAP)で調べた樋沼の位置は、駐車場のすぐそば下に見えると思い込んでいた。
現地に来たらそれらしものがどこにも見当たらない、吾妻小富士の山頂からも見えない、どこからどのような道順で行くのかわからないのでビジターセンターへ行き、樋沼の位置と道順を聞き向かいました。
樋沼に行くには、ビジターセンター左脇の木道(写真の右端)を進んでいきます。
この木道を進んでいくと、磐梯吾妻スカイラインの道路に出ます。
樋沼に到着して初めてわかりました。
目の前の山(平坦な)が、目的地の樋沼でした。
ビジターセンター脇の浄土平湿原の木道を進んでくると、磐梯吾妻スカイラインのこの場所に出ます。
ここで、年配の4人の女性グループに道を尋ねると、この方たちも初めてでわからないと。
樋沼への道案内標識がない。
全体図の案内標識はあるのですが、どの方角(道)に行けば樋沼にいけるのか、左端にあるような吾妻小舎への矢印標識、このようなものを右側に設置していただけると、迷うことなく進めるのでありがたいと思うのは私だけでしょうか。
もちろん左の道に行っても樋沼には行けるのですが、吾妻小舎の手前で戻る方向になるので遠回りになります。
私はとりあえずこの道を真っすぐ「吾妻小舎」方向へ進みます。
この分岐を右へ行くと近道ということを後から知りました(案内標識がない)。
上の写真の分岐を右へ10mほど進んだところにありました。
帰るときに途中にあった分岐を下るとここに出ました。
樋沼への最短経路になります。
山の上へあがっていく。
本当にこの道でいいのだろうか。
私のイメージでは、樋沼は平坦地下る方向にあると思い込んでいたので、本当にこの道(山の上に上っていく)でいいのか不安を抱きながら歩いていくと、ようやく樋沼への案内標識がでてきました。
来た方向へ戻るかたちでこの坂を上っていきます。
ありました樋沼が。
やっと安心です。
山の上です。
樹木に隠れ吾妻小富士の山頂からも見えませんでした。
第1展望台です。
ここをさらに進むと第2展望台がありました。
が、ここからの展望(紅葉)が一番素晴らしいかったです。
ぐる~と沼を回って、対岸からこの紅葉を撮りたかったのですが、回り込む道はありませんでした。
この展望台からしか樋沼を見ることはできません。
ビジターセンターの情報通りに樋沼の紅葉が見ごろを迎え、濃い緑色に輝く湖面に映り込んだ紅葉も素敵で魅了されました。
食事をとる前までは雨天(霧雨)で、樋沼は諦め帰ろうと思いましたが、食事を終わり外に出ると雨(霧雨)は止み、時間も正午前ということで樋沼を目指すことを決意し、本当にきてよかったと思うひと時でした。
正面の山は一切経山(標高:1,949m)、現在も噴煙を上げています。
左端は東吾妻山(標高:1,975m)です。
浄土平湿原では工事が行われていて、工事車両や工事関係者の車が止まっていました。
樋沼からの帰り道、浄土平湿原をぐる~と回ってビジターセンター(駐車場)へ帰ろと思いこちらに入ってきましたが、この看板がありビジターセンターへは行けないと思い引き返しました。
初めて現地偵察に訪れ、磐梯吾妻スカイラインや浄土平、吾妻小富士などの吾妻連邦の情報を収集することができ、有意義な撮影行となりました。
ただ、今回の撮影行での失敗は3点。
1つは、霧雨のなかでの撮影で雨滴の写り込み。
2つ目は、ケラレの発生。
3つ目は、目的地の場所を間違えたこと。
霧雨と強風の中で撮影したことにより、カメラのレンズに雨滴がつき、撮った写真には無数に雨滴が写り込み、ケラレも発生し撮った写真のほとんど(吾妻小富士火口周辺で撮った)は”ボツ写真”となってしまいました。
ここに載せた吾妻小富士火口の写真は、ほとんどスマホで撮ったものです。
撮っているときには、液晶画面でも気にならなかった(気づかなかった)のですが、家に帰りパソコンに落としてみると、もうそれはとても耐えられる状態ではない、人には見せられない失敗写真となってしまいました。
時々、持っていたハンカチでレンズ面の雨滴を拭き取ったのですが、強い風によりすぐに付いてしまい効果がなかったです。
このような状況下では、もう撮影を諦めるしかないですか。
何かいい方法はないか。
ケラレの発生については、まったく自分の不注意。
もっと神経を集中(広角側で発生するということを)して気を付けていれば防げたものです。
* ケラレとは、広角レンズを使用したときに写真の四隅に映り込んでしまうレンズフードやフィルターの影です。
車のナビで違う場所に誘導されてしまったことに関しては、ナビに浄土平ビジターセンターを設定する際に、私が間違ってセッティング(浄土平キャンプ場?)をしてしまったようだ。
今回は行くことができなかったが、私が一番訪れたい場所は「吾妻の瞳」と呼ばれる一切経山の「五色沼」です。
写真などで見るその美しさに魅了され、一度は行って自分の目で見て、写真に写しとめたいと思っています。
磐梯吾妻スカイライン、この日は低い雲に覆われ周囲の景色を見ることができませんでしたが、天気がよく晴れていればスカイラインという名のとおり、天空から眺めるような素晴らしい景色が広がっていると思われます。
生憎の悪天で残念でなりません。
また、天気の良い日に訪れたいと思います。
今頃は、磐梯吾妻スカイラインは紅葉の見ごろを迎え、大勢の観光客が訪れているのでしょうね。
できるだけ早く投稿したいと思っていたのですが、なかなか記事をまとめる時間がなく、下書きのまま時間が過ぎ、2週間を過ぎた今日になってしまいました。
とりとめのない長い記事、最後まで読んでいただきありがとうございます。
2022.10.21 20:30 追記更新
今朝、出勤前にインスタグラムを見ていたら、まさに見ごろのピークを迎えた紅葉の動画が投稿(kanakana1925さん)されていました。
それは見覚えのある場所、磐梯吾妻スカイラインの紅葉でした。
車で走りながら撮影した動画でしょうか。
浄土平から福島方面に下っていく「天狗の庭」付近と思われます。
晴天の空の下車窓の左の山斜面は見事に赤・黄・緑に染まった樹々のグラデーション、右の谷川斜面は開け雲海が広がり(動画には一瞬しか写っていないが)、その下には福島の市街地が広がり、谷斜面も鮮やかな色に染まっているだろう(動画は左の斜面を主に撮っているので)、そんな光景が思い浮かばれ、その素敵な光景に魅了され何度も何度も繰り返し見ています。
16日の休み(地元奥日光の戦場ヶ原・湯元の紅葉を撮りに)か、19日の休みに行けばよかったと悔やまれます。
調べると、次の休み頃にはピークを過ぎ終わっているとのこと。
地元日光のいろは坂の紅葉も素敵だが、また違った美しさがある。
来年は、この時期に行ってみようと思うが、あちこちで紅葉のピークが重なり、あっちも行きたいこっちも行きたいと、限られた休みのなかどこに行くか迷ってしまう。
身体が、3つも4つもと分身が欲しいと思う時期です。