真白なスイセンが、まだ冬枯れの公園の森に彩りを添える。
みかもやま公園の「野草の園」には、前回紹介したイチリンソウのほかにスイセンも植栽されていて、真白な花を咲かせています。
公園のガイドブックによると、「ニホンスイセン」という種類のようです。
スイセンはスイセン属(学名: Narcissus)は、ヒガンバナ科の多年草で、ニホンズイセンやラッパスイセンなど色や形の異なる種や品種が多くある。
<撮影日:2018年3月7日>
スイセンは、冬から春にかけて白や黄色の花を咲かせるものが多く、草丈は15㎝~50㎝程度。
6枚に分かれた花びらと、中心に筒状の花びらを持つが、6枚に分かれている花びらのうち、外側3枚は萼(がく)であり、内側3枚のみが花弁である。二つをあわせて花被片(かひへん)と呼ぶ。
中心にある筒状の部分は副花冠(ふくかかん)という。花被片・副花冠の形状と花の着き方により、品種を区分する。
原産地:スペイン、ポルトガル
原 種:30種類ほど
日本においてはニホンスイセンが古くに中国を経由して渡来したと言われています。分布は本州以南の比較的暖かい海岸地域で野生化し群生。越前海岸越前町の群生が有名で、福井県の県花に指定されています。
リコリン (lycorine) とシュウ酸カルシウム (calcium oxalate) などの毒性分を含む有毒植物です。
全草が有毒だが、鱗茎に特に毒成分が多く、食中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。
症状が重篤に到ることは稀であるが、鱗茎を「あさつき」と間違えて食べ死亡した例があるようなので注意が必要です。
また、葉がニラとも似ているので、間違えて食べて食中毒症状を起こすこともあるようです。ニラとの大きな違いは次の2点。
- 葉からの臭いがない(ニラは葉からニラ独特の強い臭いを放つ)。
- 鱗茎がある(ニラは髭(ひげ)根で鱗茎はない)。
スイセンの群生場所