1日に200㎞の長距離を移動する「アサギマダラ(浅葱斑)」の美しさに魅了されシャターを切る。
日光霧降高原のキスゲ平で花の写真を撮っていると、ひときわ鮮やかな美しい翅を羽ばたかせ、花から花へと舞うチョウが目に飛び込んできました。
翅には鮮やかな色彩模様があり一瞬でその虜になり、カメラで追い続け夢中でシャッターを切り続けていました(連写も含め60枚以上)。
そこへ若い二人ずれの女の子がやってきて、教えられずにはいられず、「そこに綺麗なチョウがいるよ、撮ったら。」と声をかけていました。
女の子たちは、花の中にいるアサギマダラをを見つけ、手にしていたiPADやスマホで写真を撮って行きました。
この時、私はまだこの蝶の名前を知りませんでした。
「アゲハチョウ」の1種だと思っていました。
先日行った那須塩原のユリパークの「ゆり博」までは。
そこで初めて「アサギマダラ」という正式の名前を知ることになりました。
そして皆様にも知っていただきたく、「アサギマダラ」単独の記事として投稿することにしました。
ご存知の方はそのまま写真をご鑑賞いただければ嬉しいです。
アサギマダラ(浅葱斑)とはどのような蝶なのか調べてみました。
分類:チョウ目タデハチョウ科マダラチョウ亜科
学名:parantica sita
Wikipediaから引用
特徴
成虫の前翅長は5 - 6㎝ほど。翅の内側が白っぽく、黒い翅脈が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で、この部分の色に由来する。
翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。
オスとメスの区別はつけにくいが、オスは腹部先端にフェロモンを分泌するヘアペンシルという器官を持つ。また翅を閉じたときに、尾に当たる部分に濃い褐色斑がある場合があるが、これは性票で雌にはない。これで雌雄の同定が可能である。
アゲハチョウ科の様に細かく羽ばたかずにふわふわと飛翔し、また、人をあまり恐れずよく目にするため人気が高い。日本昆虫学会による国蝶選定の際に、ナミアゲハやアオスジアゲハ等と共に候補に選ばれたが結局はオオムラサキが選定された。
夏から秋にかけてはフジバカマ、ヒヨドリバナ、アザミなどのキク科植物の花によく集まり、吸蜜する姿が見られる。
日本の南西諸島から東南アジアにかけて分布するリュウキュウアサギマダラは、「アサギマダラ」の名が付くが、リュウキュウアサギマダラ属に属する別属のチョウである。
幼虫はガガイモ科のギジョラン、イケマなどを食草としています。ガガイモ科の植物はどれも毒性の強いアルカイドを含み、アサギマダラはこれらのアルカイドを取り込むことで自らの身体を毒化し、食べられないよう敵から身を守ているようです。
アサギマダラの幼虫、蛹、成虫ともに鮮やかな体色をしていますが、これは毒をもっていることを敵に知らせるための警戒色と考えられています。
人間の世界においても「綺麗な花には毒がある」とよく言われていますよね(!?)。
(私の記憶では。間違っていたらごめんなさい。)
この意味することは、「綺麗な花や高嶺の花に下手に手を出すな、痛い目に合うよ、分相応にして起きないさ。」というようなことでしょうか。
でもこちらのアサギマダラは無害で手に触っても大丈夫だそうです。
成虫がよく集まる「フジバカマ」にはピロリジジンアルカロイドと呼ばれる毒性のある物質が含まれ、雄は性フェロモン分泌のために、ピロリジジンアルカイドの摂取が必要と考えられています。
アサギマダラは日本全土から朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ山脈まで広く分布(標高1,000m以上の高地に生息)しています。
ちなみにここキスゲ平は標高1,335mです。
移動の研究・調査結果から、秋に日本本土から南西諸島・台湾への渡り個体が多く発見されています。また少数だが初夏から夏にかけて逆コースで北上してくる個体も発見されているようです。
調査の方法は、捕獲したアサギマダラに捕獲場所、捕獲日時、連絡先などをマーキングし放蝶するという方法で個別識別を行っています。
このようにアサギマダラはチョウの中では特異な長距離移動します。
直線距離で1,500㎞以上移動した固体や、1日あたり200㎞以上の速さで移動した固体も発見されています。
2011年10月10日に和歌山県から放たれたマーキングしたアサギマダラが、83日後の12月31日に約2,500 km離れた香港で捕獲された実例もあるようです。
世界第2位の長距離移動の記録だそうです。
<マーキングし日本で放たれ香港で捕獲されたアサギマダラ>
翅をバタバタして吸蜜をしている。
翅を広げた姿、この模様が綺麗ですね。
翅をビッシと真直ぐに空に向けています。
いまにも飛びだそうとしている(!?)
そこにハチが飛び込んできました。
2匹のアサギマダラが、別々の花で並んで吸蜜をしていました。
その間にはハチの姿も。
この場所では、他にも数匹のアサギマダラが舞っていました。
<浅葱とは>
伝統色のいろは-Toraditional colors of Japan-さんからの引用
URL:https://irocore.com/asagi-iro/
浅葱とは薄い葱 の葉に因 んだ色で、葱藍 で染めた薄い藍色のことです。平安時代からその名が見られる古くからの伝統色です。
葱」と「黄」の字を混同されて『浅黄』と表記されている古実書もありますが、これは完全に誤用です。江戸時代の有職故実 研究家の“伊勢貞丈 ”も、自身の随筆『安斎随筆』に「アサギと云ひて浅黄を用ふるは誤りなり、浅葱の字を用ふるべし」と記しているように、この2色はまったくの別の色になります。ちなみに『浅黄』は「うすき」と読まれる文字通り薄い黄色の伝統色です。
※有職故実は、朝廷や公家、武家の行事や法令・制度・風俗・習慣・官職・儀式・装束などの先例、典故。また、それらを研究する学問。
ーあさぎいろー
この記事を書くにあたっては下記を参照させていただきました。
〇 かしばんさんのブログ
http://crepsley.net/sample-page/
〇 My favoriteさんのブログ
http://crepsley.net/post-800-asagimadara/
〇 ウィキペディア